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初心者の方にもわかりやすいFXの仕組み

解説:平田 啓(ひらた・けい)
株式会社フィナンシャルエクセレンス 代表取締役
関西大学大学院商学研究科『外国為替論』講師

1993年(株)日短AP(現セントラル短資)に入社し、翌94年通貨オプション・ブローカーとして業界トップの営業成績をおさめる。95年ウォール街のオプション専門会社B.C.M.Gにヘッドハントされ渡米。日本円に関わる通貨オプション取引責任者を務める。現在FXやCFDを中心とした個人投資家向けセミナー講師やレポート・書籍・記事執筆などを中心に様々なメディアで活躍中。
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そもそも外国為替とは?

外国為替について全くご存知無い方に、「外国為替って何ですか?」と質問された場合、私はこうお答えしています。「海外旅行に行かれたことはありますか? もしあれば、最寄りの銀行か空港の銀行ブースで手持ちのお金(円)を旅行先の国のお金に換えましたよね?そのように、ある国のお金(通貨)を別の国のお金(通貨)に交換することを外国為替と言うのですよ」と。

例えば、ハワイ旅行に行くとしましょう。ハワイはアメリカの1州ですので、流通しているお金は米ドルです。出発当日までに銀行で円を米ドルに交換している方もいれば、成田空港に着いてから銀行の小さなブースに寄って円を米ドルに交換している方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

この時あなたは、円で米ドルを購入するというれっきとした外国為替取引を行っているのです。そして、ハワイ滞在中、米ドルに交換したお小遣いで食事やショッピングを楽しみ、帰国の途に着いた時、お小遣いが多少残ったらあなたならどうしますか?小銭程度しか残っていなかったら記念にとっておくかもしれませんが、数百ドル・数千ドル残っていたら再び米ドルを円に交換するでしょう。つまり、今度は米ドルで円を購入するという外国為替取引をすることになるのです。

このように海外旅行を経験されたことがある方なら必ず外国為替には関わっていますし、実際外国為替取引も行っているのです。また、自給率の下がっている日本では、スーパーなど買い物に行ってもほとんどが海外からの輸入品で、それらは必ず外国為替取引を介しているので、日常的に密接に外国為替と関わっているのです。

外国為替レートのビットとオファー

外国為替証拠金取引会社(個人に外国為替取引を提供している会社)のホームページなどで外国為替レートが表示されている場合、1ドル= \100いうような1つのレートだけではなく、ドル円ならば 100.50-100.53ユーロドルならば 1.3035-1.3038、ユーロ円ならば 134.70-134.73という具合に、必ず 2つのレートがあると思います。これらは買値(ビッド)と売値(アスク、オファーとも言う)を表し、買値が左側、売値が右側です。

買いたいと思っている人の最も高い値段が買値になり、売りたいと思っている人の最も安い値段が売値になっています。つまり、あなたが買いたいと思った時には右側に表示されている売値で取引することになり、反対にあなたが売りたいと思った時には左側に表示されている買値で取引することになります。

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為替は「いつ」取引されているのか

株式取引は各国の証券取引所が開いている日中の時間帯しか取引ができませんが、外国為替取引は週末を除く平日ならいつでも取引が行えます。具体的には、ニュージーランドのウェリントン市場から始まり、日本の東京市場、イギリスのロンドン市場、アメリカのニューヨーク市場と朝を迎える順に取引が活発になり、ニューヨーク市場が終わると翌朝を迎えるウェリントン市場にバトンパスされます。日本時間で言うと、月曜日の朝 7時頃から、土曜日の朝 6時(夏時間、冬時間なら 7時)までが取引可能な時間帯です。

為替は「どこで」取引されているのか

外国為替市場には、卸売市場(おろしうりしじょう)と小売市場(こうりしじょう)があります。卸売市場をインターバンク市場、小売市場を対顧客市場と呼びます。インターバンク市場(しじょう)は、銀行同士で外国為替取引を行っている市場です。

対顧客市場には対法人と対個人があり、対法人は銀行とその他の金融機関、事業法人との間で行われる外国為替取引、対個人は銀行と個人との間で行われる外国為替取引です。前述のハワイ旅行者が円と外貨の交換をした最寄りの銀行や成田空港の銀行ブースも対顧客市場の1つです。

為替は「どのように」取引されているのか

いつ:週末を除く平日の間、24時間 どこで:銀行で(もう少し具体的に言うと銀行の外為ディーリング・ルームで)

誰が:銀行同士が(もう少し具体的に言うと銀行の外為ディーラー同士が) どのように:メール・電話・専用回線などを通して、例えば A銀行が B銀行に取引の依頼をした場合、B銀行が買値と売値を A銀行に提示し、A銀行が買いたいなら B銀行の提示した売値で、売りたいなら B銀行の提示した買値で取引をしています。


いつ 週末を除く平日の間、 24時間
どこで 銀行と他の金融機関や事業法人の間で
銀行と事業法人の間で誰が 銀行の外為カスタマー・ディーラーと、他の金融機関の外国為替担当者銀行の外為カスタマー・ディーラーと、事業法人財務部の外国為替担当者(外為カスタマー・ディーラーとは、顧客<主に法人>に外国為替商品を紹介・販売・取引する人です。これに対して外為インターバンク・ディーラーは、カスタマー・ディーラーが顧客と締結した取引のカバー取引と、自らポジションを持って為替相場変動を利用した売買で利益を獲得することに従事している人です。)
どのように 銀行は顧客から建値を求められる度に、銀行間で取引されている為替レートにその顧客の信用力に見合った手数料を加えて、買値・売値を提示して取引します。

いつ 週末を除く平日の間、 24時間
どこで 外国為替証拠金取引会社と個人の間で(相対取引)
インターネット、あるいは電話を通じて誰が

外国為替証拠金取引会社と個人が

スワップ金利とは?

外国為替証拠金取引の場合、決済は2営業日後に行われず、個人投資家が反対売買をするまで2営業日後の決済が自動的に繰り延べ(ロールオーバー)されていきます。このロールオーバーは、外国為替証拠金取引会社側が「翌日物vs翌々日物」のスワップ取引を行うことで実現されているので、翌日物と翌々日物との金利差が発生します。この金利差がスワップ金利として決済していない個人投資家の持ち高に対して日々加減されているのです。

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レバレッジとは?

例えば、10倍のレバレッジ取引を扱う外国為替証拠金取引会社に10万円を預けると、1万ドル(1ドル=\100とするとちょうど100万円)の取引まで可能になります。つまりレバレッジ10倍した場合は、予想が当たれば利益拡大も10倍になるのです。但し、予想がはずれれば、損失拡大も10倍になるのです。要するにレバレッジとは両刃の剣で、少額の資金でも、レバレッジで何倍もの金額を運用できるのが魅力なのは確かなのですが、レバレッジで何倍もの利益を獲得できる反面、レバレッジで何倍もの損失を抱えてしまうリスクもあるので注意しなければなりません。

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マージンコールとロスカット

サッカーで喩えるなら、「マージンコール」が「イエローカード」、「ロスカット」が「レッドカード」です。 つまり、預けた証拠金の例えば50%分個人投資家が外国為替取引によって損失を抱えてしまったら、外国為替証拠金取引会社はその投資家に「マージンコール」という警告の通達を個人投資家にして、取引を継続したいなら追加で証拠金を預けて下さいと伝えます。一方、「ロスカット」は一発退場です。つまり、預けた証拠金の例えば80%分個人投資家が外国為替取引によって損失を抱えてしまったら、外国為替証拠金取引会社はその投資家の取引を強制的に終了させて、それ以上損失が拡大するのを防いで担保を押さえるのです。 

個人投資家が証拠金の何%損失を抱えたら「マージンコール」あるいは「ロスカット」にするかという設定は、外国為替証拠金取引会社が決めている場合もあれば、個人投資家側で決められる場合もあります。現在ではFX会社のシステムも変動する為替相場で個人投資家の口座価値を瞬時に値洗いすることができるようになっているため、マージンコールはなくなり、ロスカットのみ採用している会社が多いようです。

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平田啓氏のプロフィール

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