プロに学ぶ！成功するためのFX投資
解説：平田 啓（ひらた・けい）
株式会社フィナンシャルエクセレンス 代表取締役
関西大学大学院商学研究科『外国為替論』講師
1993年（株）日短AP（現セントラル短資）に入社し、翌94年通貨オプション・ブローカーとして業界トップの営業成績をおさめる。95年ウォール街のオプション専門会社B.C.M.Gにヘッドハントされ渡米。日本円に関わる通貨オプション取引責任者を務める。現在FXやCFDを中心とした個人投資家向けセミナー講師やレポート・書籍・記事執筆などを中心に様々なメディアで活躍中。
平田啓氏のプロフィールと書籍のご案内
FXの世界へようこそ！しかし・・・
FXの世界はとても厳しいです。これからFX取引を始めようと思うあなたにこんなお話しからするのもどうかと思うのですが、後になって痛い目に遭わないように、プロとして先に申し上げておきたいと思います。
私は外国為替市場という金融マーケットにおいて社会人の第一歩を踏み出しました。その初日に配属となった部署で、「今日からお世話になります。よろしくお願いします。」と下げた頭を上司にガツンと殴られたのです。何が起こったのか分からず呆然としていると、他の先輩に「今、マーケットが荒れているから仕方ないよ。」と諭されました。
外国為替市場では何百億円・何千億円といった取引が次々と行われ、マーケットが荒れた時には、１つのミスが巨額の損失を生む危険性があります。だから、皆とてもピリピリし、怒鳴りあい、時には殴りあいそうになっている程激しい職場環境なのです。
イメージがわいてきたでしょうか。殴られるから厳しいという訳ではありません。外国為替市場というのは、プロが朝から晩まで一年中、しかも1973年変動相場制以降以来ずっとそうした環境で実弾を撃ち合ってきた厳しい世界です。こうした現場を知らずして、「みんながやっているみたいだから」といった安易な気持ちで始めてしまうのは、戦場の最前線に丸腰で飛び込んで行くようなものです。
あなたも外国為替市場という戦場に参戦するには、知識武装する必要があります。プロも最初の3ヶ月くらいは研修や、先輩ディーラーの脇について実践的な訓練を受けます。そして、シミュレーションを重ね、少額の取引から始め、徐々に大きな取引を行うようになります。
個人投資家の方々が、こうした段階を踏まずに「FXで簡単に儲かる」と煽る雑誌や書籍をいくつか目を通しただけで取引を始めて、勝者となれるはずがありません。但し投資の世界というのは不思議なもので、ビギナーズ・ラックというものがあり、始めた当初連戦連勝することもあります。これを自分の実力だと勘違いしている方が、サブプライム問題以前には大勢いました。
しかし、度重なる暴落相場を経験し、今では「FXが簡単に儲かる」といった触れ込みには個人投資家も逆に不信感を抱くようになっています。これは、ようやく正常な状態になってきたとも言えます。外国為替市場という戦場に参戦するには、まず「学ぶ」という訓練が必要です。
FXについて、昔も今も「学ぶ」場がない！
私が最初に入社したのは小さな外資系企業だったので新人研修もなく、「この仕事でメシが食いたかったら自分で勉強しろ。」と放ったらかしにされました。 今では書店に行くと、FXの本が山積みにされていますが、1993年当時は外国為替については専門書ばかりで、相場として外国為替市場を解説する書籍は皆無でした。それに比べると、最近の個人投資家の方々は恵まれていると思います。
分からない事は現場でマーケットが落ち着いた頃を見計らって先輩や上司に1つ1つ質問して学んでいきました。証券会社など他の金融業界に就職した学生時代の友人などは、新人研修が3ヶ月もあったり、資格取得の勉強をさせてもらっていたりしたので、羨ましい限りでした。
学びたくても、学べない。ここが株や債券など証券と外国為替の「学ぶ」という点についての違いでもあります。証券についてならば証券アナリストやCFAなど公に学ぶ場がありますが、FXについてそういった学ぶ場は存在しません。 『FXアナリスト』といった資格でも用意されれば最低限これだけは知っておかなければいけないという基準も出来るのですが、現段階では存在しないので、プロも多くが我流で学んでいます。
こうした背景があるために、例えばFXの専門家に「ファンダメンタルズ（経済諸条件）は何を重視していますか？」と質問すると、「金融政策」・「貿易収支」・「国力」などとまちまちの返答が返ってくることでしょう。 つまり、皆我流なのです。 株式ならば、「決算発表」・「ROE・ROA」・「粗利益・純利益」と専門家なら必ず重視するポイントが共通しているのとは対照的です。
「学ぶ」場を提供します！
私は以前機関投資家（プロの投資家）向けの市場分析ツールの開発に携わっていましたので、様々な方に市場分析方法のヒアリングを行いました。その中から、FX取引するならば、最低限これだけは知っておかなければならないというレベルについてもある程度把握出来ていると思います。それら押さえておきたいポイントを凝縮して、こちらではご紹介していきたいと思います。
『敵を知り、己を知らば、百戦危うからず』という諺があります。FX取引をするにもまず敵であるFX（外国為替）とは何か、またFXが取引されているマーケットはどのような世界なのかを知る必要があります。プロが新人研修レベルで学ぶべきことを習得し、FX市場に参戦して継続的に闘っていくためには、何が必要でどういった努力を続けていかなければならないかを学んで頂きたいと思います。最後までどうぞお付き合い下さい。
当サイト「FX初心者入門＠達人が教えるFXの仕組み」はFXを７年間取引している個人投資家『（株）匠スタイル』にて運営されています。この特集ページのコンテンツ、記事のみ平田氏が執筆されております。
平田啓氏のプロフィール
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これからFXを始める初心者の方はドル円が歴史的な下落 トレンドにあることを念頭に入れ取引をしましょう。 為替レートは一方的に上がったり下がったりすることは ありません。指値、逆指値注文を使い、こまめに利益確定 をするようにしてください。同時にトレール注文をマスタ ーすると便利です。